ベトナムのグエン・スアン・フック首相の招きに応え、ルーマニアのダチアン・チョロシュ首相が７月１１日から１４日にかけてベトナムを公式訪問しています。この訪問は両国関係を一段と発展させる重要な節目であるとみられています。

訪問期間中、チョロシュ首相は、ベトナムのフック首相と会談する他、グエン・フーチョン共産党書記長、チャン・ダイ・クアン国家主席、グエン・ティ・キム・ガン国会議長と会見する予定です。また、ベトナム・ルーマニア企業フォーラムで演説を行います。

伝統的な友好関係

ベトナムとルーマニアは１９５０年に外交関係を樹立しました。それ以来、両国関係は多くの分野において発展しています。両国の指導者らによる相互訪問は頻繁に行われています。例えば、ベトナムのグエン・ティ・キム・ガン国会副議長による２０１４年のルーマニア訪問や、ルーマニアのイオン・イリエスク大統領による２００２年のベトナム訪問などです。

近年、両国の経済関係は著しい発展を見せています。２０１５年に、両国の貿易総額は１億７５００万ドルにのぼり、前年と比べ、１４％増となっています。ルーマニアはベトナムにとって大規模な水産物輸入市場となっています。

また、両国は国連やASEMアジア・欧州会合など国際場裏での連携・協調を示しています。そして、今まで、両国は協力関係の発展に有利な条件を作り出すため、７件の法的文書を締結しました。

目玉の教育協力

教育分野における協力はベトナムとルーマニアとの関係の目玉とされています。１９９５年、両国は文化・科学・教育・スポーツ協力協定を締結しました。

また、２００６年以降、ルーマニアは、ベトナムを含むフランス語圏諸国を対象に博士育成プログラムを実施しています。そして、２００３年から２００９年までの期間に、ルーマニアはベトナム人の石油技術者３５人を受け入れ、高度な育成を行いました。

さらに、２０１３年—２０１６年期の教育協力計画が２０１３年に調印されました。現在、ルーマニアで勉強しているベトナム人留学生は約５０人で、そのほか、約４５０人がルーマニアで働いています。

こうした伝統的な友好協力関係は今回のチョロシュ首相によるベトナム訪問によりさらに発展することでしょう。